----------------------------------------

しし座流星群観察ガイド(知識編)
いつどこでどっち見え具合見るコツ道具写真・ビデオ観望会講習会・プラネタリウム本は

どのくらい見えるのですか?

【お答え】最大で1時間に数100個と予想されています

しし座流星群は、ふだんは1時間に数個程度の流れ星しかみえませんが、今年は1時間に数100個は期待できる、いやもっと見えるかもとされています。ただし、特によく見える時間は30分間〜3時間程度と予想されています。その時間帯に、しし座が昇っていなかったり昼間であれば、それほど観察はできないでしょう。何人かの天文学者は最もよく見える時間は日本時で4時すぎと予想しています。この通りならば、空の条件がいいところで多数の流星が見られるはずです。なお、都会では上記の10分の1程度になります。街灯やネオン、大気汚染のために暗い流れ星が見えないためです。

参考までに、様々な天文学者の予想を示します。この予想はいずれも過去のデータなどから計算したものなので、直前になっても変わることはありません

予想者ピークの時刻(長さ)ピーク時流星数(1時間で)
渡部潤一1000個以上見られる可能性20%
テレンチュワ18日12時
クレサック17日17時
ピーター・ブラウン18日4時55分
ウィリアム・クック40〜数1000
メイソン18日5時
ビーチ他18日2時2分活動するが時期が早すぎる
ヨーマンス他18日4時43分
ウーとウィリアム1933年なみ
ジェニスキンス18日4時半(3時間程度)10000。暗い流星多い

参考文献
渡部潤一「しし座流星雨がやってくる」誠文堂新光社
月刊天文、1997年10月号 地人書館
NASA Leonids'98 Outburst Page


見る時のコツは?

【お答え】目を暗闇にならす。寝転がる。防寒など快適に。

目を暗闇にならしましょう。

人間の目は、明るいところから暗いところにいくとすぐには全開になりません。暗いところに出て、10〜20分間はのんびりと待つことが大切です。事前にサングラスをかけておくのも一つの手です。部屋からみるなら、部屋の灯りを消しましょう。また、せっかくならした目を懐中電灯などにさらすとやはり見えなくなってしまいます。ランプを赤いセロファンや布でおおってしまうのがコツです。

寝転がって見ましょう。

流れ星は空のどこに現れるかわかりません。ですから、空を広くみわたす=寝転がってみるのがベストです。そのさい保温性に優れ、石などがあたりにくい厚手のマットをしくと快適です。ホームセンターなどで1000円位で売られている厚さ1cmくらいのテントマットがいいと思います。お金がある人は、勝手に空気が入る高級なマットが登山用品店などで売られています。ただし傷がつくとアウトなので、その下に安物のレジャーシートをしくといいでしょう。もっと贅沢なのは布製の屋外用折り畳みベットだそうです。逆に安上がりなのは段ボールをしくことです。

防寒など快適に

長い時間、寝転がってみるのがいいと上に書きましたけれど、寒さでふるえてしまっては意味がありません。快適なときこそ人間は最高の性能を発揮しますので、寝袋に入ったり、毛布にくるまったり、つま先に貼るカイロに靴下を何枚も重ねるなど防寒に気をつかいましょう。そのまま寝ても凍死しないような格好をします。マクラも便利です。のど元なども冷えますから襟巻きを。ポットにあたたかいスープを入れておくのもいいですね。タオルなどを持っていると役にたちます。ただ、いくら寒いからといってお酒を飲むのは危険なので、大人でも絶対禁止です。

万一のために

近くに「避難場所」を確保しておきましょう。家や近所で観察するのならば問題ありませんが、ちょっと遠征するなら、助けを求められる場所や暖まれるコンビニの場所などを確認しておくといいです。なによりも無理をしない。危険をおかさないのが第一です。


どんな道具が必要ですか?(望遠鏡はいりますか)

【お答え】望遠鏡はいりません。懐中電灯、マット、防寒具、食料、筆記用具かな

流れ星は、肉眼で簡単に見ることができます。望遠鏡は流れ星を見るのには向きません。それは、望遠鏡が狭い範囲を拡大し詳しく見るための道具だからです。

以下に、屋外で流れ星を見るのに便利な道具を上げていきます。家でみる場合には不要なものも多いですが、そのあたりは判断してください。

  1. 懐中電灯:暗闇で作業をするので懐中電灯は必要です。目にやさしい天体観察仕様(先を赤セロファンや赤い布でおおう)にしておきましょう。ヘッドランプのように首にかけておけるものが便利です。できれば小さなものと大きなものと両方用意します。大きなものは準備や片づけの時に使います。
  2. マット・防寒具・食料・寝袋・テント:見るためのコツの項目をみてください。カイロなどは冷たくなるとなかなか暖まりません。観察の前に装備し人肌で暖めておきましょう。なお紅茶など利尿効果がある飲み物は飲まないでおく方がいいでしょう。テントなどに荷物をいれたり、寝袋にくるまって観察すると便利で快適です。
  3. 筆記用具・時計:なんだかんだいって、あとで「何時何分ごろに見えた」とかいいたくなるもんです。時計と筆記用具(なくさないようにヒモを通しておく)を持っておくといいでしょう。なお、光る時計はまぶしすぎることが多いようです。
  4. その他:保険証・薬・お金など、遠くにいく場合はもっておいた方がいいです。



しし座流星群観察ガイドホーム
【天文・宇宙】の話題
科学あれこれ
ホームページへ

----------------------------------------