夕方太陽が沈んだあと、空は急に真っ暗な夜の空になるわけではなくて、徐々に暗くなっていきます。朝方太陽が昇ってくる前の空も、いきなり昼の明るさになることはなく、徐々に明るくなります。太陽が地平線の下にある時間帯でも、大気の上空は照らされていて薄明るくなるわけです。これを薄明(はくめい)とよんでいます。
もちろん、薄明時の空の明るさは刻々と変化します。そこで便宜上表1のように薄明を太陽の天頂距離(地平線からの俯角+90°)で区別しています。また、薄明の継続時間は時期によって変化します(表2)。天体観測ができるのはだいたい日の入1時間30分後から、日の出1時間30分前までということになります。
定 義 | 明るさの目安 | |
市民薄明. | 太陽天頂距離90°〜96° | 灯火なしで屋外作業ができる |
航海薄明. | 太陽天頂距離96°〜102° | 明るい星と水平線が同時に見える |
天文薄明 | 太陽天頂距離102°〜108° | 水平線は見えないが天体観測は無理 |
月 日 | 継続時間 | 月 日 | 継続時間 | 月 日 | 継続時間 |
1月1日 11日 21日 31日 2月10日 20日 3月2日 12日 22日 4月1日 11日 21日 5月1日 |
1時間30分 1時間29分 1時間28分 1時間27分 1時間25分 1時間24分 1時間24分 1時間24分 1時間24分 1時間26分 1時間28分 1時間30分 1時間33分 |
5月11日 21日 31日 6月10日 20日 30日 7月10日 20日 30日 8月9日 19日 29日 9月8日 |
1時間37分 1時間40分 1時間44分 1時間46分 1時間47分 1時間46分 1時間44分 1時間41分 1時間38分 1時間34分 1時間31分 1時間28分 1時間26分 |
9月18日 28日 10月8日 18日 28日 11月7日 17日 27日 12月7日 17日 27日 |
1時間25分 1時間24分 1時間24分 1時間24分 1時間25分 1時間26分 1時間27分 1時間29分 1時間30分 1時間30分 1時間30分 |