さる5月3日、アメリカの太陽観測衛星SOHO(The SOlar and Helopspheric Observatory:太陽及び太陽圏天文台)は、太陽のすぐそばで明るくなっていた彗星を発見した。新聞などでも報道されて少々話題になっているようだ。SOHOはこれまでも2年間で40上の彗星を発見しており、今回発見されたのは、C/1998 J1という名称の他に、SOHO-49とも呼ばれている。
このように、SOHO彗星そのものは珍しくない。さらに、太陽のすぐそばで発見されるため、SOHO彗星はどれもかなり明るく状態で発見されるのもふつうである。しかし太陽のそばにある彗星を見るのはきわめてむずかしく、あまりSOHO彗星が話題にのぼることはなかった。今回話題になったのは、軌道の関係で地球からも観察できそうだということからだ。しかし、太陽にきわめて近い位置、つまり夕方の光のなかで彗星を見つけるのはきわめて困難であり、地上からの確認は12日になってからハワイでのものであった。
SOHO-49彗星は、今後夕方の空にやや高度をあげるが5度にすぎず、肉眼あるいは双眼鏡で確認するのはきわめて困難であり、初心者が発見するのは難しいだろう。5月下旬には南下をはじめ、赤道から南半球低緯度地方で観測条件がよくなるもようである。
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